物語-はなまる@Youji- 【3話】




実家での暮らしで初めて家庭環境を知った


我慢強かった洋二さんも、流石に中学生になると施設を出たいという気持ちが強くなり、

中学を卒業して夜間高校に上がるタイミングで念願の実家に戻って生活を始める。

夢にまで見た実家での暮らし。

けれど更なる苦しい現実を突きつけられる事となります。

実家には祖母、母、弟、母の弟、母の弟の息子が同居していた。

洋二さんは昼間はアイス工場で仕事をして夜は定時制高校に通い、帰りは10時や11時頃になる。ほとんど寝に帰るだけの生活。

朝夜、顔を合わす度に母の弟は夜間高に通う洋二さんをバカにしてきては肩身の狭い思いをする。

更に同居しているうちに、今まで知らなかった家庭事情を知り始めた。 3歳から児童養護施設に預けられている洋二さんには、両親のことも、どうしてここに預けられているかも、深く説明のないまま高校生になっていた。だから高校生になって、初めて家族の現実を突きつけられることになった。


ある日、いつものように夜遅くに帰宅すると、母親が注射を打っているのを見て心配になり、施設の職員に相談してみると、糖尿病の薬、インシュリンではないかという話になった。


だが、調べるとインシュリンはお腹に注射する。

母親は明らかに腕に注射していた。

しばらくして隣の家の庭から、大量の注射器の塊が出てきて警察沙汰になったことがあり、そこで初めて覚せい剤の事や、自分の父親のことなど深くを知るのだった。

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